大学中退 
自分にできる微かな抵抗 
ただ実家を継いで医者になるのに抵抗があった 
フリーターをして食いつないでいた四年間 
別にいつ死んでもいいとさえ思ってた 
四年ぶりの親父との電話 
「病院は経営難で畳むことにした。俺の考えを押し付けて悪かったな。母さんが心配してるいつでも帰ってこい」 
声が震えていた 
5年ぶりの帰郷 
久しぶりに会った親父 
なんでこんなに痩せてんだよ 
あんなにデカかった背中は見る影も無くなってた 
患者のいなくなった病院を寂しそうに見ていた 
26歳医学部二回生 
ただあんたが見てきた風景を見てみたくなっただけ